私は、発達障害をもつお子さんの支援に携わる仕事を行っています。コミュニケーションに難しさがあるお子さんや言葉の発達に遅れがみられるお子さんなど様々なお子さんを担当させていただいています。その中で、象徴機能の発達を促すことを目的に見立て遊びを行なう場面があります。最初はより具体的なものでないと見立てることができません。徐々に積み木や花紙などを用いた抽象的な見立て遊びで、イメージの共有をはかります。
実際には、お子さんのレベルに合わせた段階付けを行なうことが難しく、お子さんのレベルよりも高い課題を行ってしまうことがあります。私の臨床において、知的に遅れのあるお子さんに、カラーボールをアイスに見立てる遊びを行ったのですが、そのお子さんにとってボールの色から果物を想起するのは難しいようでした。そこで、ボールに果物の絵を貼り付けることで、イメージしやすくなり、遊びの共有ができました。イメージすることに難しさがあるお子さんに対し、見立てるものと見立てられるものの関係性がわかりやすい工夫が大切です。日々の臨床において、お子さんの発達に合わせた課題の工夫を行なうことが、発達を充実させることに繋がると考えました。
甲府共立診療所
天野絵理
posted by st_yamanashi at 14:54|
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