VitalStimR Plusは、前頚部の皮膚に貼った電極間に流れる低周波直流電流で運動神経を刺激し、筋肉を収縮させます。通電時に少し違和感がありますが、一人一人に合わせて電極の強度を調整できるようになっています。VitalStimR Plusを用いる事で、意識的に筋肉を収縮させるよりもより多くの運動単位を興奮させる事ができ、複雑な運動をすることが困難な患者様でも舌骨筋群を動かす事が可能です。
また、電流を流しながら嚥下訓練を行う事で、訓練効果が増強されるほか、自身の筋肉の動きをモニターで確認できるため、筋の機能を客観的に評価でき、患者様の訓練意欲向上にもつながります。
従来の摂食嚥下訓練に加えてVitalStimR Plusを使用した訓練を組み合わせる事で、さらに効果が期待できます。「安全に美味しく食べる」を目標に、今後も摂食嚥下障害の改善を目指していきたいと思います。
甲府城南病院 リハビリテーション部 言語聴覚療法科
河村 有美
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